機能不全家族
子どもが育っていくためには、十分に愛され、受けとめられ、リラックスできる場が必要です。
通常それは家庭であるはずなのですが、両親が始終けんかしていたり、兄弟間のえこひいきがあったり、親からの期待があまりに強かったりした場合には、子供は安らぎをおぼえることなく、心に傷をかかえて成長していくことになります。
またゆがんだ愛情で子供を甘やかす家族、常に親の不在な家族、(暗黙の)秘密のある家族、親がアルコールなどにアディクション(依存症)を抱えている家族なども、子供の心に悪影響を与えます。
もちろん、どの家庭にもさまざまな問題はあるわけですが、問題となるのは、こうした「機能不全」の状態がシステムとして固定してしまった場合です。
アディクションに侵された親の子はまたアディクションを繰り返す、虐待を受けた親の子はまたそれを繰り返すと言いますが、強固なルールが存在するかしないかもひとつの指針です。
機能不全家族においての暗黙のルール 1、問題について話し合うのはよくない。 2、感情を素直に表わすのはよくない。 3、人を信じるな。
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そういったルールに支配された子供は、小さい頃から親に十分甘えたり、のびのび遊ぶ機会を与えられず、常に両親の顔をうかがいながら暮らします。
幼い頃から家庭内の緊張を感じとり、親のグチの聞き役や世話役になったり、道化になったり、不安な状況を避けるため片隅で息をひそめたり、「いい子」になることで自分の存在を認めてもらおうと必死で努力します。
そうやって子供時代をすごした子供が大人になると、低すぎる自己評価のもとに「誰をどう信じていいかわからない」、「どう人とかかわってよいかわからない」というような様々な葛藤を感じながら生きることになります。
*過食嘔吐、拒食症など摂食障害を発症する女子、非行に走る男子などもなんらかの機能不全家族で育った可能性があるといえます。
また世の中には身体的虐待、精神的虐待、ネグレクト(養育の怠慢・放棄)、性的虐待などさまざまな虐待があります。
それが家族から受けたものだとしたら、その子はどういう大人に育つのでしょう?
一生消えることのない傷を背負って生きている人の中には家族=安全=くつろぎの場という方程式を、あてはめられることに嫌悪を示し、常に生きづらさを感じながら生きる方もいます。
(ハーティ新宿、木下幸子)
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